リバースエイジングとは

リバースエイジングは細胞レベルで肌を若返らせる、いわば「時計の針を巻き戻す」という新たなコンセプトから生まれた美容法です。

当初は人の意識に働きかける心理的な要素の強いものでしたが、iPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究が進んだことなどにより、医学的見地からもアプローチが進んでいます。

このためリバースエイジングでは、人本来が持っている自己治癒力や修復力、免疫能力などを高めることで若々しいハリのある艶やかな肌を取り戻すことができます。

そしてその技術の中心となっているのはヒト脂肪幹細胞です。ヒト幹細胞は元来やけどの治療法として「肌再生」に活用されていましたが、その後、美容業界にも取り入れられるようになりました。

目次

リバースエイジングを可能にするヒト脂肪幹細胞

ヒト脂肪幹細胞は通常通常28日周期で繰り返される人の肌のターンオーバーに重要な役割を果たしています。これは、ヒト脂肪幹細胞がその名の通り「幹」となる細胞であり、単体で分裂増殖することができるだけでなく別の細胞に分化することができるからです。

このため、ヒト幹細胞が傷つくとコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が減少してしまい、肌にツヤや透明感がなくなり、シミ・くすみの原因となり老化につながります。

そこで研究が進んだのがヒト脂肪幹細胞を活用し経過してしまった時間を大きく引き戻す力を持ち、「肌再生」実現するリバースエイジングです。

リバースエイジングとアンチエイジングの歴史と違い

リバースエイジング注目されはじめる以前は、肌の悩みに足りないものを補う、対処的なアンチエイジングが一般的で、現在ではスキンケアの手法として広く定着しています。

そもそも人は古代から老いと戦い、若さを保つことに執心していましたが、老いを完全に克服することは困難で、現代に至るまで根本的には解決されていません。

しかし、1980年代に入ると病気をあらかじめ防ぐことでより積極的に健康な体をつくる予防医学の研究が進むとアンチエイジングが誕生します。すると、1990年代には科学的なアプローチも試みられ、抗加齢医学の研究が始まりました。抗加齢医学は、健康寿命をできる限り長くする研究で、アンチエイジングの科学的な基礎にもなっています。

これにより現在では人々がアンチエイジングについて情報が得やすくなると、日常生活の中でも老化をなるべく避けるような意識を持って生活を送るようになり、研究はさらに進んだことにより誕生したのがリバースエイジングです。またリバースエイジングはヒト脂肪幹細胞を活用するため、その領域は美容再生医療にまで及んでいます。

つまり、リバースエイジングとアンチエイジングの大きな違いは、アンチエイジングが「抗老化」であるのに対し、リバースエイジングは「若返り」が可能だということです。このため、アンチエイジングでは老化の速度を緩めることにとどまるのに対し、リバースエイジングなら老化をストップさせ、老化を巻き戻すことも不可能ではないといえます。

クリニックで行われる幹細胞培養上清液による施術

リバースエイジングの方法のひとつとしては、クリニックで行われる幹細胞培養上清液の点滴治療があります。幹細胞培養上清液とは、ヒト幹細胞を培養・増殖する過程で発生する上澄み液のことです。

人の体は加齢などによってシミやシワの増加だけでなく、視力や筋力、免疫力など組織や機能が衰退していきますが、幹細胞培養上清液には成長因子やサイトカインと呼ばれるタンパク質が含まれ、体内の組織や細胞の傷、機能を回復させることができます。このため、損傷治癒、抗炎症、抗酸化など健康や美容にさまざまな効果をもたらします。

また幹細胞培養上清液の点滴治療は組織の再生を目的に行われ、幹細胞を培養・増殖し体内へ戻す「幹細胞治療」とは異なり、幹細胞培養上清液には細胞自体は含まれていないため、副作用の心配もほとんどありません。

幹細胞培養上清液による施術によって得られる効果

成長因子やサイトカインが含まれる幹細胞培養上清液による施術は、体内の損傷している部位の細胞を活性化し、老化現象を改善することでさまざまなリバースエイジング効果をもたらします。

ターンオーバーの正常化

幹細胞培養上清液は上皮増殖因子(EGF)の性質である分化・自己複製が進み、肌のターンオーバーを促進します。ターンオーバーとは基底層でつくられた細胞は4~42日間ほどかけて上の層へと移動し、角質層へ辿り着き4日間程留まった後垢になって剥がれ落ち、次の新しい細胞に生まれ変わるという肌の周期です。幹細胞培養上清液にはこのメカニズムを正常化する効果があります。

美白効果

肌のターンオーバーが促進されると紫外線を浴び過ぎなどにより乱れていたメラニンの生成と排出のバランスが整い、表皮に過剰に蓄積され発生していたシミの解消につながります。

また幹細胞培養上清液には酵素の分泌をコントロールする成分も含まれることからメラニンの生成そのものを抑制し、シミを予防する美白効果も期待できます。

肌の弾力アップ

幹細胞培養上清液に含まれるFGFと呼ばれる成長因子は、線維芽細胞に働きかける作用もあります。線維芽細胞は肌の奥にある真皮層でコラーゲンやエラスチンを生み出し肌の土台を支えている細胞です。このため、真皮層でコラーゲンやエラスチンの生成が促進されると肌の弾力性のアップが期待できます。

自宅でもできるリバースエイジング

ここまでのようにリバースエイジングはこれまでクリニックなどで行われる施術が中心でしたが、最近では、幹細胞培養上清液を配合したコスメも登場しています。これにより自宅でも手軽にリバースエイジングが実践可能です。

ただし、細胞レベルで肌を若返らせることのできるリバースエイジングも、特に幹細胞培養上清液を配合したコスメでは20代ではあまり効果が期待できません。これは20代ではそもそも肌の老化が進んでいないからです。

このため、幹細胞培養上清液を配合したコスメは、しわやたるみ、ほうれい線、肌荒れ、くすみ、シミなどが気になりはじめた30代以降におすすめといっていいでしょう。

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